丈六の阿弥陀如来坐像を祀る報恩寺

桜井茶臼山古墳の後円部東側に、報恩寺というお寺があります。

国道165号線沿いの外山のバス停から北へ向かって歩いて行くと、わずか数分で辿り着きます。以前にも一度だけ訪れたことがあるのですが、本堂が新しく生まれ変わっていました。

報恩寺本堂

神應山報恩寺の本堂。

新しくなったのは本堂だけではなく、本堂内の御本尊・阿弥陀如来坐像にも修理が施されたようです。平成22年度の5月から、実に2年の歳月をかけて修復作業が行われました。奈良国立博物館美術院国宝修理部にて修復され、今は元の報恩寺に戻されています。

スポンサードリンク

定印を結んだ丈六仏は奈良県指定文化財

報恩寺の阿弥陀如来坐像は、県の指定文化財として守られています。

報恩寺の開創は未だ不明です。

粟原寺の旧仏と伝わる阿弥陀如来坐像を本尊として迎え入れるため、新たに天和3年(1683)に本堂が建てられたそうです。

本堂内の阿弥陀如来様ですが、布貼下地の上に漆箔を施しています。当初は金箔をまとっていたようですが、そのほとんどが剥落しています。通常の唐尺ではなく、約二割小さい周尺に基づく定朝様の丈六像とされます。拝観は要予約となっていますので、希望される方はこちらまでお電話下さい。TEL:0744-42-3757

立派な体躯をした上品上生の阿弥陀仏です。桜井市内にも素敵な仏像が存在していたのですね、いつか機会を見て拝観してみようと思います。

神應山報恩寺

神應山報恩寺の寺号標。

真正面に東面している建物が、報恩寺の本堂です。すぐ背後には、国史跡の桜井茶臼山古墳の鬱蒼とした杜が広がっています。

報恩寺の宝篋印塔

立派な宝篋印塔ですね。

本堂前の両脇にありました。

木造阿弥陀如来坐像の案内板

木造阿弥陀如来坐像の解説パネル。

像高216.2cm。ヒノキ材を用いた寄木造りの阿弥陀如来像である。丈六級の大型像で、定印を結んで坐り、漆箔仕上げとしている。

頬がふくらむ顔立ちや肩幅があり、胸を広げた体躯は、脚部の平たく低めのつくりとともに安定感に富む姿となっている。まとう衣も浅く彫られ巧みに整理されるところなど、平安仏の典型とされた定朝による作風の特徴をよく示している。加えて奈良様とされる均衡のとれた造形力が認められ、桜井市だけでなく県下でも数少ない11世紀に遡る平安後期の巨像の例として貴重である。

百聞は一見に如かずですね、修理を終えた阿弥陀如来坐像帰山の様子がYouTube動画にアップされています。どうぞご参照下さい。

大和さくらい100選の看板

報恩寺は「大和さくらい100選」にも選出されているようです。

大きな阿弥陀如来様のお寺、実に分かりやすいキャッチフレーズですね。

報恩寺境内の地蔵石仏

本堂前に祀られる地蔵石仏。

赤い布の前掛けは魔除けを意味するのでしょう。

報恩寺

本堂左奥にも宝篋印塔がありました。

こちらのお地蔵様は一体のみで手厚く祀られていますね。

報恩寺の山号

山号の「神應山」の扁額。

木目も綺麗に浮かび上がり、木の香りが鼻腔に届きそうな装いです。

天下泰平外山区安穏

「本尊修復開眼」「天下泰平外山区安穏」の文字が見えます。

毎月15日が阿弥陀様の縁日に当たるようです。報恩寺には元来、お薬師さんが祀られており薬師縁日は毎月8日となっています。

報恩寺本堂

桜井市の観光名所も探せば色々あるものです。

観光資源が豊富であることは、何よりその歴史が証明しています。

まだまだ掘り起こせば、あれよあれよと出てくるのかもしれません。報恩寺の周辺観光もかなり充実しています。桜井茶臼山古墳をはじめ、競馬発祥の地と伝わる跡見橋、重文の不動明王坐像が安置される外山不動院パワースポット宗像神社、浄土真宗本願寺派の東林寺などが徒歩圏内に散らばります。

桜井市外山区中筋町(なかすじちょう)に佇む報恩寺。外山(とび)エリアを散策の際は、是非一度足を運んでみましょう。

<同一タグ記事>