子授け祈願人形を展示する天理参考館

「人形」を中国語に翻訳すると、娃娃(Wáwá)となります。

天理教のお膝元にある天理参考館。世界各国の民俗文化が学べるミュージアムとして人気を集めていますが、そこに泥娃娃(ニイワーワー)という子授け祈願の人形が展示されていました。

子授け祈願人形(泥娃娃)

天理参考館の子授け祈願人形(泥娃娃)。

大小様々、色々な柄の人形がガラスケースに展示されていました。型抜きした粘土を乾燥させ、表面を色鮮やかに彩色した中国人形です。人形の胸元に描かれた絵がポイントになっており、いずれも吉祥図案とされます。魚は裕福、牡丹は富貴といった具合に縁起物がデザインされています。

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吉祥文様にあやかる中国郷土玩具

なるほど、牡丹は「富貴」なのですね。

花言葉にも通じるものがあります。大きな魚を両手で抱きかかえる様子などは、日本の七福神・恵比須様を彷彿とさせます。釣り竿は持っていませんけどね(笑)

天理参考館

天理参考館の外観。

いかにも天理教の建物らしい、独特な雰囲気を醸しています。奈良県天理市は天理教による ”宗教都市” とよく言われますが、その街並みにも如実に表れています。他所では見られないだけに、天理市を訪れる大きな要因の一つになっています。

天理参考館の駐車場は、この手前に広く取られていました。ちなみに駐車料金は無料です。

泥娃娃

うん?

真ん中の人形が手にしているのはスイカでしょうか、あるいは柘榴・・・。

ぱかっと中を開けていますね。

種がぎっしり!ということは、多産・多子を祈願する吉祥文様なのかもしれません。

子授け祈願人形の解説

子授け祈願人形(泥娃娃)

Dolls for praying to be blessed with a child

中国では、子供を授かりたいと願う婦人は、懐妊・出産を司る道教女神・註生娘娘を祀った娘娘廟に参詣する習わしがありました。参詣の折には廟前で売られる、泥で作った赤子の人形 ”泥娃娃” を買って帰ります。願いが叶った婦人は、人形を女神に奉納することになっていますが、地方によっては人形を寝室の壁に埋め込む習わしもありました。胸に描かれた長寿・富貴・多子・立身出世を意味する吉祥文様には授かった子供が図柄の吉祥にあやかりたいとの願いが込められています。

一人っ子政策が採用される以前の中国です。

おそらく産めよ増やせよの時代だったのではないでしょうか。そんな中でも、様々な事情から妊活に励む夫婦もいたものと思われます。時代や場所は変われど、人の思いはいつも同じですね。

泥娃娃

天理参考館の展示品は、天理教二代目真柱のコレクションだとも言われます。

世界中で布教活動を行うためには、世界各国の歴史や民俗文化に通じていなければならない。まずは相手を知ること。そして、その後に己を知る。日本を知り、己を知るためには、まずは諸外国に関心を持つ必要がある、と。

天理参考館3階休憩室

天理参考館の3階休憩室。

展示スペースの一番奥に、腰掛け付きの休憩室がありました。

泥娃娃

子授け祈願人形には性別も関係ないようですね。

左の泥娃娃が手にするのは桃でしょうか。

桃は長寿を意味する吉祥図案です。古来、日本においても厄除けにご利益のある縁起物です。黄泉の国から逃げ帰ったイザナギが、追手に投げつけたのも桃でしたよね。

泥娃娃(ニイワーワー)、とても珍しいものを見させて頂きました。

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