近鉄桜井駅前の古墳モニュメント

JR・近鉄桜井駅の北口を降り立つと、まず目に飛び込んで来るのが古墳モニュメントです。

駅前広場は通路を挟んで東側がタクシーロータリー、西側にはバスのロータリーがあります。そのバスが弧を描く真ん中のスペースに、緑色に映える古墳モニュメントがあります。桜井市の歴史資産の中でも、一番よく知られているのが箸墓古墳をはじめとする前方後円墳ではないでしょうか。

近鉄桜井駅前の古墳モニュメント

桜井駅前の古墳モニュメント。

駅舎を背にして北向きに撮影。駅前ビルの手前に、見事な前方後円墳のフォルムが浮かび上がります。桜井市箸中の箸中山古墳(箸墓)がモデルとされ、前方部3段・後円部5段の墳丘が忠実に再現されています。古墳の周りには葺石が施されている様子もよく分かりますね。

これぞまさしく、That’s Sakurai City ! って感じです。

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大和王権発祥の地をPR

古墳モニュメントの後円部近くには、木製の櫓のようなものも見られます。

相撲発祥の地、芸能創生の地、仏教伝来の地などもPRされており、桜井市の歴史の深さを伺わせます。つい先日、葛城市で横綱白鳳関をお招きして相撲サミットが行われたようですが、相撲発祥に関わる葛城市、香芝市、桜井市による合同開催でした。

桜井市には日本初の天覧相撲が行われた相撲神社があります。香芝市には勝者の野見宿禰が天皇から贈られた腰折田(こしおれだ)という土地があり、さらに敗者となった當麻蹴速の出身地は葛城市とされます。相撲の歴史とも深くリンクしている桜井市を、これからもどんどん押し出していってほしいですね。
近鉄桜井駅前の古墳モニュメント

「ヤマト王権発祥の地」「記紀万葉のふるさと」と案内されています。

桜井市内の有名観光スポットや、邪馬台国の女王・卑弥呼の絵が描かれています。

大和王権発祥の地

卑弥呼の里・桜井市。

NHK大河ドラマで放映中の「真田丸」などで真田幸村が時の人となっていますが、そのあまりにもデフォルメされた容姿が取り沙汰されています(笑) まぁ、歴史上の人物がどんな顔をしていようと知ったことではないのですが、忠実に再現されていないと問題視する向きもあるようです。その視点でいくなら、卑弥呼とて同じことなのかもしれません。

美化されがちな卑弥呼ですが、神と人の間に立って神降ろしをした人物なのです。実際にはもっとこう、何と申しますか、神憑り的なお顔立ちだったのではないかと推測されます。

近鉄桜井駅前の古墳モニュメント

五段築成の後円部。

手前に植えられた植物のプレートには「ササユリ」と記されていますね。

大神神社の御神花ささゆりが、桜井市の玄関口でお出迎えするのかもしれません。でも、よく考えてみればササユリは育てるのが大変難しいと言います。生育環境として駅前が妥当なのか気になるところですが、無事に開花してくれることを願います。

近鉄桜井駅前の古墳モニュメント

角度を変えて古墳モニュメントを撮影。

こちらは前方後円墳の前方部側ですね。青いホースが見えていますが、植物の養生のために適度な水やりが行われているのでしょう。

奈良県桜井市は横穴式石室の宝庫とも言われます。赤坂天王山古墳など、石室内探検が楽しめる古墳時代後期の古墳も魅力的ですが、やはり何と言っても古墳時代前期の大型前方後円墳の迫力に勝るものはありません。

記紀万葉のふるさと

笠山三宝荒神社から長谷寺へと下りて来る風景が描かれています。

奈良県桜井市は古事記、日本書紀、万葉集などにも記される日本人の心の故郷です。

近鉄桜井駅前の古墳モニュメント

この柱は何を意味しているのでしょうか。

ひょっとすると、纒向遺跡で見つかった宮殿跡の柱が再現されているのかもしれませんね。

近鉄桜井駅前の古墳モニュメント

墳丘の下方には照明設備も見られます。

夜になるとライトアップされ、神秘的な光景が広がるのでしょう。

よく言われることですが、箸墓古墳の築造秘話に「昼は人が造り、夜は神が造った」というのがあります。さすがに十分な照明器具など無い古代には、真夜中に働くことは出来なかったのでしょう。夜の闇に浮かび上がる前方後円墳を見ることの出来なかった古代人たち。今の時代に生きる私たちは幸せです。一日の仕事を終えて大阪方面から帰路に着くサラリーマンやOLさんたちも、この闇に浮かぶ前方後円墳を目にすることが出来るのですから。

卑弥呼の里

山田寺跡、安倍文殊院、談山神社などのイラストも描かれていますね。

桜井駅の乗降口には北口と南口があります。

JRと近鉄は同じ駅構内にありますが、乗り継ぎの際には階段の上り下りをしなければなりません。配置的にはJRが南口、近鉄が北口寄りにあります。私はJR三輪駅近くに住んでいるため、大阪難波方面からの帰りには桜井駅からJRに乗り換える必要があります。JRの本数が少ないこともあって、桜井駅北口からタクシーに乗って帰ることもよくあります。あるいは徒歩でも20分ほどでしょうか。

近鉄桜井駅前の古墳モニュメント

JR・近鉄桜井駅は山の辺の道の起点にもなっています。

桜井駅から初瀬川畔の金屋方面まで歩いて行くと、そこから仏教伝来の地碑、海柘榴市観音、金屋の石仏、平等寺、大神神社と山の辺の道のハイキングコースへと入ります。

近鉄桜井駅前の古墳モニュメント

前方後円墳の向こうに桜井駅を望みます。

古墳モニュメントの規模は全長約17m、高さ約2.5mにも及ぶそうです。

万葉集にも詠まれたヤマブキやツバキなどの花木が周囲に植えられています。季節の花が咲く頃に、またこの場所を訪れてみたいと思います。

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