御神木の英語翻訳

外国人旅行客から神社の説明を請われることがよくあります。

より日本的なものに興味を示されるわけですが、どこの神社にも見られる御神木について記しておきたいと思います。

御神木

鴨都波神社の御神木イチイガシ。

樹齢350年と伝えられる御神木で、幹周3.75m、樹高32mにも及びます。注連縄と紙垂が張られている定番のお姿です。この御神木を英語で表現する際には、何と言うのが正しいのでしょうか。

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御神木は sacred tree

御神木を英語に訳すと、sacred tree となります。

sacred は神聖な、神に捧げられた等を意味する形容詞です。侵し汚してはならないものに対し、sacred を用います。注連縄によって結界が張られているのも頷けます。

鴨都波神社の手水舎

鴨都波神社の手水舎。

聖なる領域へ入る前に、この場所で参拝客は身を清めます。

俗界にどっぷりと浸かった私たちは、そのままの姿では神様の前に進み出ることはできません。一つのけじめとして、心身を清める必要があるのです。机の上の整理をすれば、不思議と仕事がはかどるものです。身辺整理は次なるステップへの第一歩となります。

鴨都波神社の御神木

批判してはならない人やもののことを、英語で sacred cow と言います。

侵してはならない異なるもの、神聖視されるべき尊いものを sacred と表現します。そういう意味では、御神木をみだりに触ってはいけません。見るだけならいいのか?と問われそうですが、自然と視界に入ってくるわけですから(笑)見るだけなら許してもらえそうです。

木は日本人の歴史と共にありました。

数多くの木が伐採され、建築物に利用されてきました。木陰を作って一休みできる場所も提供してくれます。大気を浄化する役目も担ってきたことでしょう。私たちの生活に無くてはならないものであり、その存在は正しく「神様」だったのかもしれません。

鴨都波神社の絵馬

鴨都波神社の絵馬。

宗教上の聖数7は sacred number です。

縁起の良い数字は各国、各宗教間において違いがあるものと思われますが、概ね7は縁起が良いとされます。日本においても7はラッキーセブンですよね。数字が持つ sacred なパワーに着目してみるのも面白そうです。姓名判断などでは11,13,15,21,23,24辺りは吉運とされます。なぜそうなのか、説明は割愛させて頂きますが、侵さざるべき何かが存在しているのかもしれません。

鴨都波神社の駐車場

鴨都波神社の専用駐車場。

右手へ行けば、蛇穴の野口神社に通じています。

鴨都波神社拝殿

鴨都波神社の拝殿。

仏教は古くから日本に根付いていますが、仏教伝来の歴史を辿ればそれは「舶来」であることが分かります。それに対し、神道は日本そのものの姿と言っても過言ではありません。仏教のお寺に対する神道の神社。神社では基本的に拝観料が要りません。お寺では拝観料を納めなければならないのに、なぜ神社では拝観料が必要ないのか?ふとそんなことを考えます。

鴨都波神社の御神木

祈祷料やお賽銭、それにお宮参りや結婚式などの初穂料が、お寺の拝観料に相当している。

そう考えるのがいいのかもしれませんね。

自然崇拝の流れを汲む神道では、木そのものを神様の依代としてきました。鴨都波神社は「大神神社の別宮」とよく言われますが、大神神社のシンボルは三輪山そのものです。三輪山を御神体とするお社が大神神社なのです。大神神社の御神紋には、真っ直ぐ天に向かって伸びる三本の杉が描かれています。

木は天に向かって伸びます。

難しい理屈は抜きに、見ていて気持ちのいいものです。天に向かって伸びる木は、数字の1を連想させます。1も7と同じく、sacred number なのではないでしょうか。

鴨宮殿の看板

国道24号線沿いの看板。

国道沿いに鴨都波神社の鳥居が見えます。鴨宮殿ではお見合いの席も設けられているようです。

紫陽花と御神木

sacred tree と鴨都波神社の紫陽花。

御神木はイチイガシです。材質の良さから「一位樫」という漢字が当てられます。忍海駅近くにある角刺神社の御神木もイチイガシですが、L字型に曲がった特異な形をしています。日本全国を探し歩けば、イチイガシを御神木とする神社もたくさんあるのではないでしょうか。

イチイガシは斑状に樹皮がはがれ、歴史の重みを感じさせてくれる御神木です。

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