満足稲荷神社の見所

京都市左京区に満足稲荷神社というお社があります。

京都市動物園の近くに鎮座しており、平安神宮や岡崎神社なども徒歩圏内です。面白い名前の神社ですが、その由来は豊臣秀吉を満足させたことに因んでいます。

満足稲荷神社

満足稲荷神社

秀吉のお稲荷さんへの信仰はつとに有名ですが、ここ満足稲荷神社にも豊臣秀吉の影が色濃く残されています。文禄年間(1592~1596)に、豊臣秀吉が伏見城の守護神として伏見稲荷大社の祭神を勧請しました。その後、1693年(元禄6)の徳川綱吉の時代に現在地に遷座しています。

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もちの木と岩神さんにお参り

満足稲荷神社の鳥居をくぐって境内に入ると、正面に舞殿が見えて参ります。舞殿の左横に目をやると、御神木らしき木が生えていました。

満足稲荷神社のもちの木

満足稲荷神社の樹齢400年と言われるもちの木。

枝が八方に分かれていて、末広がりの縁起が担がれます。神々しいまでの見事な枝ぶりです。なぜにこのような枝分かれ現象を起こしたのでしょうか。神の力此処にあり、と言うしかないですね。真上に向かって広がっている様は、まさしくスピリチュアルパワーそのものです。

満足稲荷神社の御神木

御神木には注連縄が張られています。

俗界と神界とを区分けする注連縄。思わず手を合わせている自分に気付きます。

満足稲荷神社の岩神さん

もちの木の下に、神様が降臨するであろう黒い磐座が見られます。

この石こそが、満足稲荷神社の「岩神さん」と呼ばれる神石です。「何々さん」と擬人化され、半ば親しみを込めて呼ばれている点では、今宮神社の阿呆賢さんと通じるところがあります。岩神さんは阿呆賢さんのように座布団に坐しているわけではなく、あくまでも自然のままに御神木の前に鎮まります。

岩神さんの説明書き

岩神さんの説明書きがありました。

岩神さんをさすり、その手で頭を撫でると頭が良くなり、その手で体の痛いところや悪いところをさすると治ると言い伝えられています。お寺のびんずる尊者にも似たご利益ですね。

満足稲荷神社の朱色鳥居

満足稲荷神社の御祭神は倉稲魂命(うかのみたまのみこと)です。

豊臣秀吉の天下統一の夢を叶えたと云われる、由緒正しいお社。秀吉が母のために伏見稲荷大社に詣でた話は有名ですが、改めて天下人秀吉と稲荷神との深い関係が浮かび上がります。

満足稲荷神社の舞殿

満足稲荷神社の舞殿。

南方の八坂神社と同じく、本殿の前には舞殿が見られます。

満足稲荷神社の狐

狐の姿を見ると、伏見さんの青木大明神にお参りしなければと思い出します(笑)

生業として商売をしている関係上、伏見稲荷大社の青木大明神を家の中でお祀りしています。外国人観光客が選ぶ人気観光スポットとして、伏見稲荷大社が堂々一位に選出されていましたが、鮮やかな千本鳥居と随所に見られる狐の像が人気の秘密ではないでしょうか。

京都の満足稲荷神社

数ある観光ガイドブックの中でも、あまり紹介されることのない満足稲荷神社。そういう意味では、穴場観光スポットと言えるのかもしれません。

京都市営地下鉄東西線の東山駅からも徒歩約2分と、アクセスにも比較的便利な場所にあります。

満足稲荷神社のクロガネモチ

もちの木は正式名称をクロガネモチと言うんですね。

満足稲荷神社の御神木は、京都市指定保存樹にも名を連ねているようです。

末広がりのもちの木と、神秘的な岩神さんにフォーカスして満足稲荷神社を訪れてみられてはいかがでしょうか。

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