おせち料理に緑大豆の如意巻

本日は1月11日の成人の日。

年が明けたなと思ったら、もう1月も半ばへ差し掛かろうとしています。光陰矢の如しとはまさしくこのことですね。旧暦で言うなら、二十三節気の小寒真っ只中です。小寒(しょうかん)は一年の中で最も寒い時季の始まりに当たります。時は既に晩冬で、寒の入り頃に降る雨は「山茶花散らし」と呼ばれ、その冷たさを象徴しています。

おせち料理

2016年度申年お正月のご朝食。

鯛や伊勢海老のお祝い食材をメインに、数の子・昆布巻き・伊達巻などの定番おせち料理が並びます。如意巻は毎年お作りしているのですが、今回は緑大豆を中に入れてみました。緑色が映えて、その切り口も鮮やかです。

おせちの語源に関しては以前にもご案内致しましたが、元は1年に5度ある季節の節目(節句)に食べる料理が起源でした。やがて正月に食べる料理のことをお節料理と言うようになったわけですが、季節の節目を祝う特別料理はやはり見た目も大切な要素になります。

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香り高い栗金団大和茶仕立て

金運が付くことで縁起物とされる栗金団(くりきんとん)。

親族が集まるお正月の団欒の場では欠かせない一品ではないでしょうか。何よりもお孫さんの大好物です。偏食は良くないと言っても、なぜか栗きんとんにばかりお箸が進んでしまいます(笑)

栗きんとん大和茶仕立て

地元奈良産の大和茶で仕立てた栗きんとん。

やはり香りが違います。

甘さ一辺倒ではなく、そこに茶葉の苦味が加わって得も言われぬ味に仕上がります。今回は薩摩芋の人気品種である安納芋を使ってみました。クチナシの実を使用しなくても、綺麗な黄金色が浮かび上がります。

おせち料理

伊達巻にもブロッコリーや人参を入れてヘルシーな一品に仕上げます。

毎年12月になると、おせち用の天然小鯛の入荷状況が気になり出します。昨年末はなかなか小鯛が入荷せず、四苦八苦致しました。天然ものだけに、獲れなければ致し方の無いことです。昨年度は大晦日前ぎりぎりになって、なんとか一連の食材を揃えることができました。改めて海の資源は大切にしなければなと思った次第です。

緑大豆の如意巻き

如意巻の中には蟹の身や挽肉も入っています。

如意巻には海苔も欠かせない材料ですね。私たちの食卓にはおなじみの海苔ですが、諸外国の方々にとっては大変珍しい食材のようです。周りを海に囲まれた日本ならではの食材なのですね。

きんとき鯛

年度末に入荷したキントキ鯛。

顎がしゃくれて、目の大きな魚です。鰭(ひれ)はゴツゴツして大きく、三枚おろしにするときは怪我をしないよう注意が必要です。このキントキ鯛は賄い料理にお刺身として頂きました。

おせち料理

関西のお雑煮は白味噌仕立てです。

ぷっくりと焼いたお餅をお椀の中にのせて、滋味あふれるお味噌をかけて頂きます。

江戸時代のおせち料理はお膳に盛って供されていたようです。今のように重箱に詰めるスタイルは明治期以降だと言われます。

鴨肉ロースト

鴨肉のロースト。

たまには鴨の肉も美味しいですよね。

鴨料理をされる方はご存知だと思いますが、とにかく多くの脂を持つ食材です。鴨肉の皮目に鹿の子状に切り目を入れ、フライパンでその皮目からじっくり火を通します。じわじわと脂が出てきますので、ペーパータオルでふき取りながら焼いていきます。

申年の2016年度が、皆様にとって素晴らしい一年となりますようお祈り申し上げます。

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